診療情報管理士は独学で取れる?必要な勉強時間と講座との比較

診療情報管理士は独学で合格できるのか。必要な学習時間、独学が向く人・向かない人、通信講座との比較を整理しました。

独学は可能か

結論から言うと、診療情報管理士を完全な独学だけで取得することはできません。認定教育機関の修了が受験の前提になっているためです。

合格率は50〜60%、難易度は普です。

基本データ

資格の種類 民間
難易度
合格率 50〜60%
標準学習時間 約600時間
学習期間の目安 2年(通信)
試験の実施 年1回
受験資格 認定教育機関の修了
独学 不可(講座・養成課程が必要)
通信講座 あり

学習時間から逆算する

標準的な学習時間は約600時間です。1日2時間なら約10ヶ月、1日3時間でも約7ヶ月かかります。仕事と両立するなら年単位の計画が現実的です。

試験は年1回実施されます。次の試験までに確保できる時間が標準学習時間を下回る場合は、1回で仕上げようとせず、次々回を本命に据える判断も有効です。

自分で進められるのはどこまでか

診療情報管理士は認定教育機関の修了が受験の前提なので、そこまでを独学で置き換えることはできません。自分で進められるのは、要件を満たしたあとの試験対策の部分です。過去問を解いて弱いところを潰す作業を自分で回せるなら、追加の講座は要りません。逆に、何から手をつけるか決められない、質問できる相手がいないと詰まりやすい、という場合は対策講座を併用したほうが早く仕上がります。

診療情報管理士には通信講座があります。教材と学習順序が用意され、質問対応や添削がつくぶん、独学より時間あたりの効率は上がります。費用と時間のどちらのコストを重く見るかで選択が変わります。

受験機会と学習計画

診療情報管理士は年1回のみの実施です。ここで落とすと次は1年後になるため、受験年度を決めたら逆算した計画が必須になります。学習期間の目安が2年(通信)なので、試験日の2年(通信)前が学習開始のデッドラインです。

費用で比べる

診療情報管理士は独学で完結しないため、認定教育機関の修了にかかる費用が総コストの中心になります。受験料よりも、この要件を満たすための費用と期間の見積もりを先に立ててください。

取得後の仕事

カルテの管理・分析。

同じくらいの学習量の資格

保健師(約600時間・独学不可)、社会福祉士(約500時間・独学可)が近い水準です。独学の可否は資格ごとに違うので、学習時間だけでなくそこも合わせて比較してください。

独学と講座、どちらを選ぶか

独学 通信講座
費用 テキスト代のみ(数千円〜2万円程度) 数万円〜(分野と期間による)
学習の進め方 自分で計画を立てる必要がある カリキュラムに沿って進められる
疑問点の解消 自分で調べる 質問できる仕組みがある
向いている人 学習習慣がすでにある人、前提知識がある人 何から手をつけるか決めかねている人、期限がある人

診療情報管理士は独学での合格が難しい資格です。講座や養成課程の受講を前提に計画を立ててください。

費用だけで決めず、合格までにかかる時間も含めて考えてください。独学で2年かかるより、講座を使って1年で取るほうが、結果として得られるものが大きい場合があります。

学習時間から逆算した計画

診療情報管理士の標準的な学習時間は600時間です。週にどれだけ確保できるかで、必要な期間が変わります。

学習ペース 週あたり 必要な期間
平日1時間・休日3時間 11時間 約55週間(13か月)
平日2時間・休日5時間 20時間 約30週間(7か月)
1日3時間(短期集中) 21時間 約29週間(7か月)

一般的な学習期間は2年(通信)とされています。試験は年1回実施されるため、次の試験日から逆算して開始時期を決めてください。標準時間はあくまで目安で、前提知識があれば短く、まったくの初学者であれば長くかかります。

学習時間が近い資格

診療情報管理士と同じくらいの学習時間で取得を目指せる資格です。分野をまたいで組み合わせると、応募できる求人の幅が広がります。

資格 分野 学習時間 難易度
保育士 教育・保育 600時間 やや難
FP1級 金融 600時間 難関
全国通訳案内士 語学 600時間 難関
証券アナリスト(CMA) 金融 600時間
ITサービスマネージャ IT・Web 600時間

よくある質問

診療情報管理士の合格率はどのくらいですか?

50〜60%です。ただし受験資格の有無によって受験者層が変わるため、合格率の数字だけで難易度を比較することはできません。

診療情報管理士は独学でも合格できますか?

独学だけでは受験できません。認定教育機関の修了が受験の前提になります。

診療情報管理士の試験はいつ実施されますか?

年1回です。機会が限られるため、受験年度を決めたうえで逆算した計画が必要です。

医療・福祉の関連資格

診療情報管理士について実際によく調べられていること

検索されている質問のうち、診療情報管理士に関係するものを6件取り上げて、このページのデータで答えます。

働きながら診療情報管理士を目指せますか?

約600時間を平日1時間+土日3時間ずつで積むと、週11時間で約55週間(13ヶ月)です。標準期間の2年(通信)とおおむね一致します。

半年前後の計画になります。週の学習時間を固定できるかどうかが分かれ目です。試験は年1回です。

診療情報管理士は国家資格ですか?

診療情報管理士は民間です。民間資格です。実施団体が独自の基準で認定しています。同じ分野に複数の団体が資格を出していることがあるため、どの団体のものかを確認してください。

区分は評価のされ方に影響します。求人票では区分より、実際に何ができるかで見られることが多い部類です。病院の診療情報部門で働く。

診療情報管理士は通信講座を使ったほうがいいですか?

診療情報管理士は講座と独学のどちらでも対応できますが、独学のみでは対策しにくい部分があります。判断は、学習時間の約600時間を自分で組み立てられるかどうかで決めてください。

選ぶ基準 独学が向く 講座が向く
学習順序 自分でテキストを選び、順序を決められる 何から手をつけるかで迷いたくない
質問対応 調べれば解決できる、または周囲に聞ける つまずいたときに聞ける相手がほしい
期間 2年(通信)を自力で管理できる 締め切りがあるほうが進む
費用 教材費のみに抑えたい 時間を買う前提で費用をかけられる

合格率は50〜60%。基準点に達すれば合格する型の試験なので、教材を絞って回数を重ねる進め方が効きます。

診療情報管理士の前に取っておくとよい資格はありますか?

同じ物差しで見て、診療情報管理士(約600時間)よりひとつ手前にあるのが保健師(約600時間・医療・福祉)です。

同じ医療・福祉分野なので出題範囲に重なりがあります。先に保健師を仕上げてから進むと、2つ目の学習効率が上がります。

診療情報管理士の合格率が50〜60%なのはなぜですか?

診療情報管理士の難易度は「普」、合格率は50〜60%です。合格率が高い試験は、基準点に達した人が全員合格する絶対評価であることが多く、範囲どおりに学習すれば到達できる水準です。

病院の診療情報部門で働く。なお合格率は年度ごとに上下します。1年分の数字ではなく、複数年の傾向で見てください。

診療情報管理士の試験は年に何回ありますか?

診療情報管理士の試験は年1回です。年に一度しかないため、申込期限を逃すと次は翌年になります。願書の受付期間はおおむね試験の2〜3ヶ月前です。

学習に必要なのは約600時間です。試験日から逆算し、1日4時間のペースなら5ヶ月前には始めておくと余裕があります。

標準的な学習期間で見た診療情報管理士の位置

標準的な学習期間が分かっている287資格を小さい順に並べると、診療情報管理士(2年(通信))は下から26番目、全体の9%の位置にあります。中央値は約3.5ヶ月、いちばん小さいものが約1ヶ月、いちばん大きいものが約36ヶ月です。

水準 標準的な学習期間 該当
もっとも小さい 約1ヶ月 MOS
下から4分の1 約2ヶ月
診療情報管理士 約2ヶ月 全体の9%の位置
中央値 約3.5ヶ月
上から4分の1 約6ヶ月
もっとも大きい 約36ヶ月 歯科衛生士

下位4分の1に入ります。この帯は数週間から数ヶ月で仕上がる帯です。仕事や学業と並行しやすく、まず1つ目に置かれやすい層です。

標準的な学習期間がすぐ隣にあるのは救急救命士(2年(養成所))と幼稚園教諭二種免許(2年(短大等))です。迷ったときはこの2つと並べると差が見えます。

診療情報管理士を決める前に確認すること

あとから「聞いていない」となりやすい点を5つ並べました。上から順に確認してください。

確認すること 見るポイント
学習時間を確保できるか 約600時間が必要です。1日2時間なら300日。週あたり何時間出せるかを先に決めてください。
科目合格の持ち越し 複数科目の試験では、合格科目を持ち越せる制度があることがあります。あれば複数年に分ける計画が組めます。病院の診療情報部門で働く。
受験地 試験地が限られる資格では、移動と宿泊の費用が上乗せになります。会場は実施団体の公表内容で確認してください。
受験資格 診療情報管理士は民間資格です。学歴・実務経験の要件がないかを、実施団体の受験案内で必ず確認してください。要件を満たすまでに年単位でかかることがあります。
試験日程と申込期限 試験は年1回です。申込はおおむね試験の2〜3ヶ月前に締め切られます。逃すと次は1年後です。

つまずきやすいところと、その避け方

試験日から逆算していない

年1回という日程を確認せずに始めると、仕上がりと受験日がずれます。年1回の試験では1年の空白になります。

避け方:先に受験日を決め、そこから約600時間を割り付けてください。1日4時間なら約5ヶ月前が開始時期です。

テキストを一周してから過去問に入る

範囲を全部覚えてから問題に移ろうとすると、最初のほうを忘れた状態で終盤に着きます。約600時間の学習では、後半ほど前半の記憶が薄れます。

避け方:1章ごとにその章の過去問を解いてください。問われ方を早く知るほど、覚える範囲を絞れます。

教材を増やしすぎる

不安から複数の教材に手を出すと、どれも中途半端になります。範囲は同じでも構成が違うため、切り替えのたびに時間を失います。

避け方:メイン教材を1冊に決め、足りない部分だけ別で補ってください。過去問だけは複数年分そろえます。

このページに出てくる用語

用語 意味
独学 講座を使わず市販テキストなどで学習する方法。費用は抑えられるが進捗の管理は自分で行う。
合格率 受験者のうち合格した人の割合。年度ごとに上下するため、複数年の平均で見るのが確実。
受験資格 受験するために必要な学歴・実務経験・年齢などの条件。ないものは誰でも受験できる。

医療・福祉の37資格を1枚の表で見る

診療情報管理士を含む医療・福祉の全37資格を、難易度・合格率・学習時間・種別・独学で並べました。標準学習時間の小さい順です。横並びにすると、診療情報管理士がどのあたりに位置するのかが一目で分かります。

難易度 合格率 学習時間 種別 独学
同行援護従業者養成研修 ほぼ全員 20時間 公的 不可
福祉用具専門相談員 ほぼ全員 50時間 公的 不可
喀痰吸引等研修 ほぼ全員 50時間 公的 不可
調剤薬局事務 80〜90% 60時間 民間
歯科助手 80〜90% 60時間 民間
医療秘書技能検定 やや易 2級50〜60% 100時間 民間
介護職員初任者研修 ほぼ全員 130時間 公的 不可
医療事務 やや易 50〜60% 200時間 民間(複数団体)
医療情報技師 30〜40% 200時間 民間
介護福祉士 普通 70〜80% 250時間 国家
ケアマネジャー やや難 10〜20% 300時間 公的
愛玩動物看護師 普通 80〜90% 300時間 国家 不可
登録販売者 普通 40〜50% 400時間 公的
精神保健福祉士 やや難 60〜70% 400時間 国家
介護福祉士実務者研修 ほぼ全員 450時間 公的 不可
社会福祉士 やや難 30〜45% 500時間 国家
保健師 95%前後 600時間 国家 不可
診療情報管理士 50〜60% 600時間 民間 不可
助産師 95%前後 700時間 国家 不可
歯科衛生士 普通 90〜95% 900時間 国家 不可
言語聴覚士 やや難 65〜70% 1,000時間 国家 不可
理学療法士 やや難 85〜90% 1,000時間 国家 不可
作業療法士 やや難 80〜88% 1,000時間 国家 不可
看護師 やや難 87〜92% 1,200時間 国家 不可
准看護師 95%前後 1,500時間 公的 不可
救急救命士 85〜90% 1,500時間 国家 不可
視能訓練士 90%前後 1,800時間 国家 不可
義肢装具士 85〜90% 1,800時間 国家 不可
はり師 70〜75% 1,800時間 国家 不可
きゅう師 70〜75% 1,800時間 国家 不可
あん摩マッサージ指圧師 80〜85% 1,800時間 国家 不可
歯科技工士 90%前後 1,800時間 国家 不可
診療放射線技師 75〜85% 2,000時間 国家 不可
臨床検査技師 70〜80% 2,000時間 国家 不可
臨床工学技士 80〜85% 2,000時間 国家 不可
柔道整復師 65〜75% 2,000時間 国家 不可
薬剤師 68〜72% 3,000時間 国家 不可

この表の読み方は2つあります。ひとつは縦に見ること。同じ列で上下を比べると、その項目がどれだけ振れるのかが分かります。もうひとつは横に見ること。診療情報管理士の行だけを追うと、ある項目では上位でも別の項目では下位、という組み合わせが見えます。ひとつの数字だけで決めると、この組み合わせを見落とします。

数字で見た診療情報管理士の位置

標準学習時間が分かっている295資格を並べて、診療情報管理士がどこにあるのかを細かく出しました。順位だけでは「どれくらい離れているのか」が分かりません。散らばりまで見ると、その差が大きいのか小さいのかが判断できます。

見るもの 意味
診療情報管理士の標準学習時間 約600時間 比べる基準になる数字
全体の平均 約435時間 極端な値に引っ張られる
全体の中央値 約200時間 実感に近いのはこちら
下から4分の1 約80時間 これ以下なら軽い部類
上から4分の1 約500時間 これ以上なら重い部類
上位1割の入口 約1,000時間 ここから先は例外的
散らばり(標準偏差) 約627時間 平均からどれだけ離れるのが普通か

診療情報管理士は下から240番目(全体の78%)です。平均との差は約165時間で、散らばり1つ分を下回っています(+0.26)。全体の真ん中あたりで、標準的な水準です。

平均と中央値の差にも意味があります。ここでは平均約435時間に対して中央値約200時間で、平均のほうが高く出ています。一部の大きな値に引っ張られているので、平均を目安にすると実際より高く見積もることになります。

診療情報管理士と水準が近い資格

分類をまたいで、標準学習時間が診療情報管理士(約600時間)に近い資格を集めました。同じ分類のなかで比べるだけでは、その水準が全体のどのあたりなのかが見えません。違う分類の同じ水準を並べると、感覚がつかめます。

資格 分類 標準学習時間 特徴
保育士 教育・保育 約600時間 筆記9科目+実技。合格科目は3年間持ち越せるため複数年計画が組みやすい。
FP1級 金融 約600時間 実技が面接形式で対策が特殊。2級までとは求められる深さが大きく変わる。
全国通訳案内士 語学 約600時間 語学に加えて日本地理・日本歴史・一般常識が問われる。インバウンド需要と連動する。
証券アナリスト(CMA) 金融 約600時間 1次と2次に分かれる。受講が前提で、独学のみでは受験できない。
ITサービスマネージャ IT・Web 約600時間 障害対応・変更管理などの運用設計。
エンベデッドシステムスペシャリスト IT・Web 約600時間 機器に組み込むソフトの設計。

同じ水準でも、分類が違えば中身は別物です。保育士と診療情報管理士は数字の上では近くても、教育・保育と医療・福祉では前提が違います。数字が近いことは「置き換えられる」という意味ではありません。何を得るためにその数字を払うのかで判断してください。

診療情報管理士より軽いもの・重いもの

診療情報管理士を真ん中に置いて、標準学習時間が前後にある資格を並べました。いまの候補が重すぎると感じたら左の表へ、物足りなければ右の表へ移る、という探し方ができます。

診療情報管理士より軽い5資格

資格 分類 標準学習時間 診療情報管理士との差
保健師 医療・福祉 約600時間 同じ
建築設備士 住宅・建築 約600時間 同じ
中国語検定2級 語学 約600時間 同じ
エンベデッドシステムスペシャリスト IT・Web 約600時間 同じ
ITサービスマネージャ IT・Web 約600時間 同じ

診療情報管理士より重い5資格

資格 分類 標準学習時間 診療情報管理士との差
学芸員 教育・保育 約600時間 同じ
公認心理師(Gルート) 心理 約600時間 同じ
精神保健福祉士(短期養成) 心理 約600時間 同じ
二級建築士 住宅・建築 約700時間 +100時間
全経簿記上級 会計 約700時間 +100時間

ひとつ隣に動かすと、標準学習時間は下側で同じ、上側で同じ動きます。段階的に見ると、いまの選択がどれだけ思い切ったものなのかが分かります。

分類ごとの水準と、医療・福祉の位置

このサイトで扱っている19分類を、標準学習時間の中央値で並べました。診療情報管理士が属する医療・福祉は2番目です。まずどの分類を見るべきかを決めると、そのあとの比較が短くて済みます。

分類 資格数 いちばん低い 中央 いちばん高い
法律・労務 8 約100時間 約3,000時間 約3,000時間
医療・福祉 37 約20時間 約700時間 約3,000時間
心理 9 約60時間 約600時間 約1,000時間
教育・保育 9 約24時間 約500時間 約2,500時間
住宅・建築 19 約100時間 約400時間 約1,200時間
不動産 10 約40時間 約300時間 約2,500時間
人材 4 約100時間 約300時間 約500時間
美容 11 約40時間 約200時間 約900時間
語学 20 約80時間 約200時間 約1,000時間
金融 16 約20時間 約150時間 約1,000時間
経営 8 約60時間 約150時間 約1,000時間
食・栄養 14 約6時間 約150時間 約2,000時間
IT・Web 33 約40時間 約150時間 約800時間
ビジネス 16 約40時間 約150時間 約500時間
会計 19 約30時間 約120時間 約3,500時間
ペット 7 約60時間 約100時間 約200時間
労務・安全 8 約60時間 約100時間 約500時間
技術・設備 35 約14時間 約100時間 約2,500時間
運輸 14 約16時間 約60時間 約400時間

分類ごとに水準が違うのは、分野ごとに、覚える範囲の広さと、資格がないとできない業務があるかどうかが違うためです。分類をまたいで数字だけを比べても意味がありません。同じ分類のなかで比べたうえで、分類そのものを選び直せるかどうかを考えてください。

診療情報管理士のデータを一項目ずつ読む

ページの先頭に出している基本情報を、一項目ずつ何を意味するのかまで書き下しました。表だけを見て分かった気になると、判断の材料を取り違えます。

難易度:普

このサイトでは標準学習時間と合格率をもとに6段階で分けています。「普」は、同じ分野のなかでどのあたりかを示す目安です。絶対的な難しさではありません。

合格率:50〜60%

合格率は受験者層で動きます。受験資格が厳しい試験は準備した人だけが受けるため高く出て、誰でも受けられる試験は低く出ます。年度ごとの上下も大きいので、1年分の数字で判断しないでください。

標準学習時間:約600時間

1日2時間なら300日、1日1時間なら600日です。この数字は「ゼロから始めて合格水準に届くまで」の目安で、関連する知識があれば短くなります。

学習期間:2年(通信)

標準学習時間を無理のないペースで割ったときの期間です。2年(通信)という数字は、週にどれだけ時間を出せるかで前後します。試験日から逆算して開始時期を決めてください。

試験:年1回

年に一度しかありません。申込期限を逃すと次は1年後です。願書の受付はおおむね試験の2〜3ヶ月前に締め切られます。

種別:民間

民間の団体が独自の基準で認定しています。同じ分野に複数の団体が資格を出していることがあるため、どの団体のものかを確認してください。

独学の可否:不可

実技や実習、指定の講習が要件に含まれるため、独学だけでは完結しません。対応する講座や養成課程を先に調べてください。

講座の有無:あり

対応する講座があります。費用をかけて時間を買うか、教材費だけに抑えるかの選択ができます。

医療・福祉のほかの資格を短く見る

診療情報管理士と同じ医療・福祉にある資格を、標準学習時間の順にひとつずつ。診療情報管理士が合わないと感じたときに、次にどれを見ればよいかの当たりがつきます。

同行援護従業者養成研修(約20時間)

同行援護のサービス提供に必要。

診療情報管理士との差:標準学習時間で−580時間。

福祉用具専門相談員(約50時間)

福祉用具貸与事業所に2名以上の配置義務がある。

診療情報管理士との差:標準学習時間で−550時間。

喀痰吸引等研修(約50時間)

介護施設で医療的ケアを行うために必要。

診療情報管理士との差:標準学習時間で−550時間。

調剤薬局事務(約60時間)

通信講座と認定がセットのものが主流。医療事務との併願が一般的。

診療情報管理士との差:標準学習時間で−540時間。

歯科助手(約60時間)

無資格でも就業できるが、認定があると未経験からの採用で優遇されやすい。

診療情報管理士との差:標準学習時間で−540時間。

医療秘書技能検定(約100時間)

医療知識と秘書技能を横断して問う。医療事務より事務スキル寄り。

診療情報管理士との差:標準学習時間で−500時間。

介護職員初任者研修(約130時間)

旧ホームヘルパー2級。介護の入口。

診療情報管理士との差:標準学習時間で−470時間。

医療事務(約200時間)

資格の種類が複数あり、目的で選び分ける必要がある。就職市場が広く、ブランクからの復職にも使われる。

診療情報管理士との差:標準学習時間で−400時間。

医療情報技師(約200時間)

医療とITの両方を扱う。

診療情報管理士との差:標準学習時間で−400時間。

介護福祉士(約250時間)

介護職の現場からのキャリアアップ資格として定番。資格手当がつく事業所が多い。

診療情報管理士との差:標準学習時間で−350時間。

ケアマネジャー(約300時間)

合格率が年によって大きく振れる。受験要件が厳しいぶん有資格者の価値が高い。

診療情報管理士との差:標準学習時間で−300時間。

愛玩動物看護師(約300時間)

2023年に始まった国家資格。養成所または大学での指定科目の履修が受験の前提。

診療情報管理士との差:標準学習時間で−300時間。

このページの数字の出どころと、確かめ方

このページに出している数字は、297資格を19分類に整理したデータベースから引いています。診療情報管理士だけを個別に調べて書いたものではなく、全297資格を同じ項目立てで揃えたうえで、そのなかの1件として出しています。だから順位も平均も、その場で計算した値になります。

この記事の数字 性質 確かめ方
診療情報管理士の標準学習時間 公表値や一般に知られている水準の目安 実施団体が公表している受験案内と試験結果で確認できます
順位・中央値・四分位 このサイトのデータベース内での計算値 同じ分類のページを開くと、同じ母集団で計算した数字が出ます
比較表の他の資格 同じ形式で揃えた同一データベースの値 各資格の個別ページで、より詳しい内訳を確認できます
制度・要件の説明 公表されている制度の内容を整理したもの 受験資格・免除・登録の要件は、実施団体の公式発表が一次情報です

数字を扱うときに気をつけているのは3点です。①幅で示すこと。ひとつの値に丸めると、条件によって動く部分が見えなくなります。②平均と中央値を分けて出すこと。極端な値があるときは、平均だけを見ると実態からずれます。③単位と母集団をそろえること。単位の違うものを混ぜて順位をつけても意味がありません。

それでも、ここに書いてあるのは判断の材料であって、結論ではありません。実際の条件は時期と相手によって変わります。決める前に、必ず一次情報にあたってください。

診療情報管理士にするかどうかの分かれ目

ここまでの数字を踏まえて、判断が分かれる点を3つに絞りました。どれかひとつでも「いいえ」なら、いったん止まって別の選択肢を見たほうが早いところです。

約600時間を出せるか

1日2時間なら300日、1日1時間なら600日です。平日1時間+土日3時間ずつなら週11時間で、約55週間かかります。まず週に何時間出せるかを決めてください。

「いいえ」なら:同じ医療・福祉のなかでより軽い資格から入るか、受験回を1つ後ろにずらして学習期間を延ばしてください。時間が足りないまま突っ込むと、直前期の負荷だけが跳ね上がります。

受験資格を満たしているか

診療情報管理士は民間資格です。学歴・実務経験の要件があると、学習が仕上がっても受験できません。要件を満たすまでに年単位かかる資格もあります。

「いいえ」なら:実施団体の受験案内を先に読み、要件を満たすまでに何年かかるかを計算してください。その年数を織り込めないなら、要件のない資格に切り替える判断になります。

試験日から逆算できているか

試験は年1回です。年に一度しかないため、申込期限を逃すと次は1年後です。

「いいえ」なら:先に受験日を決めて、そこから約600時間を割り付け直してください。開始時期が決まれば、いま始めるべきかどうかも決まります。

診療情報管理士について、さらに調べられていること

上で取り上げなかった質問のうち、検索されている数が多いものを6件足しました。

診療情報管理士は独学で合格できますか?

診療情報管理士は独学だけでは対策しにくい資格です。標準学習時間は約600時間、難易度は「普」に分類しています。合格率は50〜60%。

実技や実習、あるいは指定の講習が要件に含まれるため、独学だけで完結しません。対応する講座や養成課程を先に調べてください。

診療情報管理士は何ヶ月くらいで取れますか?

標準的な学習期間は2年(通信)、必要な学習時間は約600時間です。

1日あたりの学習時間 かかる日数 おおよその期間
1時間 600日 約20ヶ月
2時間 300日 約10ヶ月
3時間 200日 約7ヶ月

試験は年1回のため、日程から逆算して開始時期を決めてください。受験機会が年に一度なので、間に合わないと次は1年後になります。余裕をもった計画が要ります。

診療情報管理士は履歴書に書けますか?

書けます。診療情報管理士は民間の資格です。民間資格は同名でも団体によって内容が違うことがあります。実施団体名を添えて書くと伝わります。

書くときは取得年月と正式名称をそろえます。取得前の段階なら「診療情報管理士 年1回受験予定」と書く方法もあります。応募先の業務と関係が薄い資格を並べすぎると焦点がぼやけるため、関係するものから順に並べてください。

40代・50代から診療情報管理士を目指すのは遅いですか?

診療情報管理士に年齢の制限はありません。判断材料になるのは、学習に必要な約600時間を確保できるかどうかです。1日1.5時間なら400日、およそ13ヶ月かかります。

診療情報管理士は学習時間が上位22%に入る重い部類です。時間を確保しにくい状況なら、同じ医療・福祉分野でより軽い資格から入る進め方もあります。

診療情報管理士を取れば仕事に困らなくなりますか?

資格そのものが仕事を保証するわけではありません。診療情報管理士について言えるのは、病院の診療情報部門で働く。という点です。

判断材料として見るべきは、①その資格がないとできない業務があるか(業務独占)、②求人票で名称が指定されているか、③実務経験と組み合わせて評価されるか、の3点です。診療情報管理士は民間のため、①には当てはまりません。③の組み合わせで見られることが多い部類です。

医療・福祉の資格ではどれがいちばん難しいですか?

医療・福祉に分類している37資格を標準学習時間の順に並べると、いちばん軽いのが同行援護従業者養成研修(約20時間)、いちばん重いのが薬剤師(約3,000時間)です。

資格 学習時間 合格率 難易度
同行援護従業者養成研修 20時間 ほぼ全員
福祉用具専門相談員 50時間 ほぼ全員
喀痰吸引等研修 50時間 ほぼ全員
調剤薬局事務 60時間 80〜90%
歯科助手 60時間 80〜90%
医療秘書技能検定 100時間 2級50〜60% やや易
介護職員初任者研修 130時間 ほぼ全員
医療事務 200時間 50〜60% やや易
医療情報技師 200時間 30〜40%
介護福祉士 250時間 70〜80% 普通
ケアマネジャー 300時間 10〜20% やや難
愛玩動物看護師 300時間 80〜90% 普通
登録販売者 400時間 40〜50% 普通
精神保健福祉士 400時間 60〜70% やや難
介護福祉士実務者研修 450時間 ほぼ全員
社会福祉士 500時間 30〜45% やや難
保健師 600時間 95%前後
診療情報管理士 600時間 50〜60%
助産師 700時間 95%前後
歯科衛生士 900時間 90〜95% 普通
言語聴覚士 1,000時間 65〜70% やや難
理学療法士 1,000時間 85〜90% やや難
作業療法士 1,000時間 80〜88% やや難
看護師 1,200時間 87〜92% やや難
准看護師 1,500時間 95%前後
救急救命士 1,500時間 85〜90%
視能訓練士 1,800時間 90%前後
義肢装具士 1,800時間 85〜90%
はり師 1,800時間 70〜75%
きゅう師 1,800時間 70〜75%
あん摩マッサージ指圧師 1,800時間 80〜85%
歯科技工士 1,800時間 90%前後
診療放射線技師 2,000時間 75〜85%
臨床検査技師 2,000時間 70〜80%
臨床工学技士 2,000時間 80〜85%
柔道整復師 2,000時間 65〜75%
薬剤師 3,000時間 68〜72%

診療情報管理士はこのなかで18番目です。学習時間と合格率は必ずしも一致しません。時間が短くても合格率が低い試験は、範囲は狭いが問われ方が厳しいということです。

このページの用語を、もう一歩詳しく

本文に出てくる言葉のうち、意味を取り違えると判断そのものが変わるものを選んで、定義だけでなく「なぜそれが問題になるのか」まで書きました。

合格率

受験者のうち合格した人の割合。年度ごとに上下するため、複数年の平均で見るのが確実。

受験者層で数字が動きます。誰でも受けられる試験は低く、要件が厳しい試験は高く出ます。

通信講座

教材と添削・質問対応がセットになった学習サービス。学習順序が決まっている点が独学との違い。

診療情報管理士の記事では、この言葉の意味によって「何を確認すべきか」が変わります。定義だけでなく、自分の場合に当てはまるかどうかまで確認してください。

受験資格

受験するために必要な学歴・実務経験・年齢などの条件。ないものは誰でも受験できる。

ここを確認せずに学習を始めると、仕上がっても受験できません。要件を満たすまでに年単位かかるものがあります。

※ 試験制度・合格率は変更される場合があります。受験前に公式情報をご確認ください。

診療情報管理士は、どうやって取るのがいいか

同じ資格でも、独学・通信講座・通学のどれを選ぶかで、かかる期間も費用も変わります。診療情報管理士は講座が要るに分類しています。判断の材料は、標準の勉強時間が約600時間であること、合格率が50〜60%であること、受験資格に条件があります(認定教育機関の修了)、の3つです。

取り方 向いている人 つまずきやすいところ
独学 自分で計画を立てて続けられる人。費用を最小限にしたい人 分からないところで止まったとき、聞ける相手がいない
通信講座 働きながら、決まった順序で進めたい人 教材が届いても手を付けないまま終わることがある
通学 強制力がほしい人。実技や実習の練習が要る資格 通う時間が固定される。費用はいちばん高い

診療情報管理士の場合は、講習の受講そのものが要件になっています。独学で試験だけ受ける、という取り方はできません。

費用はここには書いていません。講座ごとに幅があり、割引の有無や教材の範囲で総額が変わるためです。実際の金額は、各社の資料請求か公式ページでご確認ください。

診療情報管理士の講座を比べる

通信講座は、教材の範囲・添削の回数・質問できる期間が会社によって違います。同じ資格でも総額が変わるので、2〜3社の資料を並べてから決めてください。

まず診療情報管理士のデータを確認する

診療情報管理士を取ったあと、どう使うか

資格は取ることが目的ではないので、取ったあとに何につながるかを先に見ておいてください。診療情報管理士は、掲載データのうえでは次の使い方に向いています。

  • できることの裏づけにする:法令上の独占がないので、資格がなくてもその仕事はできます。そのぶん受験資格の縛りがゆるく、実務のスキルを示す材料として職務経歴書に書けます。

法令上の位置づけはなしです。法令で守られた独占はありません。

診療情報管理士について、ほかに読めること

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