IELTSになるには?受験資格・学習ルート・期間を解説

IELTSになるには何が必要か。受験資格・学習ルート・かかる期間を順を追って整理しました。

全体の流れ

IELTSに受験資格はありません。誰でも受験できるため、学習を始めた時点でスタートラインに立てます。

試験は月に複数回実施されます。学習期間の目安が6ヶ月なので、直近の試験日から逆算して開始時期を決めるのが現実的です。

基本データ

資格の種類 民間
難易度 スコア制
合格率 スコア制
標準学習時間 約250時間
学習期間の目安 6ヶ月
試験の実施 月に複数回
受験資格 なし
独学 可能
通信講座 あり

学習ルートの選び方

IELTSは独学での合格が可能な試験です。市販のテキストと過去問で対策できるため、費用を抑えたい場合は独学から始める選択肢があります。

通信講座も選択肢になります。独学との違いは、教材選びと学習順序を自分で組み立てる必要がない点、そして質問対応や添削で疑問を放置せずに済む点です。費用と時間のどちらを優先するかで判断が分かれます。

学習時間の見積もり

必要な学習時間は約250時間が目安です。1日1時間なら約9ヶ月、1日2時間なら約5ヶ月。平日1時間+休日3時間のペースなら約6ヶ月です。

受験のタイミングをどう決めるか

IELTSの試験は月に複数回実施されます。申込期間を逃すと受験できないため、日程は早めに確認してください。

費用の見積もり

費用は「独学(教材費のみ)」か「通信講座」かで大きく変わります。独学ならテキストと過去問で済みますが、学習順序の設計と進捗管理を自分で背負うことになります。通信講座はその設計を買う選択です。学習時間の目安が約250時間である点を踏まえ、時間を金で買う価値があるかで判断してください。

資格取得後にできること

留学・移住の出願で使う英語力の証明。アカデミックとジェネラルがある。留学と移住の両方で使われる。話す試験が対面で行われる点がTOEFLとの違い。有効期限は2年。

語学分野のなかでは、学習時間で見て8資格中5番目の位置づけです。同分野でより軽いところから入るならTOEIC(約200時間)という選択肢もあります。

取得までにかかる費用

IELTSの取得にかかる費用は、受験料だけではありません。実際に必要になる項目を整理します。

項目 目安 補足
受験料 数千円〜数万円 実施団体の公表額を確認してください
テキスト・問題集 3,000〜15,000円 独学の場合は必須。改訂版が出ていないか確認を
オンライン英会話・通信講座 数万円〜 使う場合。教育訓練給付の対象になることがあります
登録・免許の申請 資格による 合格後に別途必要になるものがあります
更新・講習 資格による 更新制の資格は継続的に費用がかかります

厚生労働省の教育訓練給付制度の対象講座であれば、受講費用の一部(20〜70%)が支給されます。雇用保険の加入期間などの要件があるため、ハローワークで確認してください。

取得後にどう活かすか

IELTSが活かせる主な職場は商社・外資系企業・観光・翻訳です。スコア型の試験は有効期限の扱いが企業ごとに異なります。応募先の基準を確認してください。

留学・移住の出願で使う英語力の証明。アカデミックとジェネラルがある

資格は応募の入口を広げるものであって、それだけで採用が決まるわけではありません。IELTSを取ったうえで、実務でどう使うつもりかを説明できると評価につながります。

語学のなかでの位置づけ

語学に分類される8資格を学習時間の短い順に並べると、IELTSは5番目です。

資格 学習時間 難易度 独学
TOEIC 200時間 スコア制 可能
HSK 200時間 級による 可能
韓国語能力試験(TOPIK) 200時間 級による 可能
TOEFL iBT 250時間 スコア制 可能
IELTS 250時間 スコア制 可能
英検準1級 400時間 やや難 可能
日本語教育能力検定 400時間 やや難 可能
全国通訳案内士 600時間 難関 可能

同じ分野の資格は出題範囲が重なることがあります。近い資格を続けて受けると、学習の蓄積を活かせます。

IELTSのよくある質問

IELTSの合格率はどのくらいですか?

スコア制です。ただし受験資格の有無によって受験者層が変わるため、合格率の数字だけで難易度を比較することはできません。

IELTSは独学でも合格できますか?

可能です。必要な学習時間は約250時間が目安で、1日1時間なら約9ヶ月、1日2時間なら約5ヶ月。平日1時間+休日3時間のペースなら約6ヶ月です。

IELTSの試験はいつ実施されますか?

月に複数回です。複数の受験機会があるため、学習の仕上がりに合わせて受験時期を選べます。

語学の関連資格

IELTSについて実際によく調べられていること

検索されている質問のうち、IELTSに関係するものを6件取り上げて、このページのデータで答えます。

IELTSは何ヶ月くらいで取れますか?

標準的な学習期間は6ヶ月、必要な学習時間は約250時間です。

1日あたりの学習時間 かかる日数 おおよその期間
1時間 250日 約8ヶ月
2時間 125日 約4ヶ月
3時間 84日 約3ヶ月

試験は月に複数回のため、日程から逆算して開始時期を決めてください。受験機会が複数あるため、仕上がり具合を見て回を選べます。

40代・50代からIELTSを目指すのは遅いですか?

IELTSに年齢の制限はありません。判断材料になるのは、学習に必要な約250時間を確保できるかどうかです。1日1.5時間なら167日、およそ6ヶ月かかります。

IELTSは学習時間が全体の53%の位置で、比較的取り組みやすい部類です。まず1つ目として選ばれることが多い水準です。

IELTSは通信講座を使ったほうがいいですか?

IELTSは講座と独学のどちらでも対応できます。判断は、学習時間の約250時間を自分で組み立てられるかどうかで決めてください。

選ぶ基準 独学が向く 講座が向く
学習順序 自分でテキストを選び、順序を決められる 何から手をつけるかで迷いたくない
質問対応 調べれば解決できる、または周囲に聞ける つまずいたときに聞ける相手がほしい
期間 6ヶ月を自力で管理できる 締め切りがあるほうが進む
費用 教材費のみに抑えたい 時間を買う前提で費用をかけられる

IELTSは合否ではなくスコアで評価される試験のため、合格率という形の数字は示されていません。基準点に達すれば合格する型の試験なので、教材を絞って回数を重ねる進め方が効きます。

IELTSの前に取っておくとよい資格はありますか?

同じ物差しで見て、IELTS(約250時間)よりひとつ手前にあるのがTOEFL iBT(約250時間・語学)です。

同じ語学分野なので出題範囲に重なりがあります。先にTOEFL iBTを仕上げてから進むと、2つ目の学習効率が上がります。

IELTSは履歴書に書けますか?

書けます。IELTSは民間の資格です。民間資格は同名でも団体によって内容が違うことがあります。実施団体名を添えて書くと伝わります。

書くときは取得年月と正式名称をそろえます。取得前の段階なら「IELTS 月に複数回受験予定」と書く方法もあります。応募先の業務と関係が薄い資格を並べすぎると焦点がぼやけるため、関係するものから順に並べてください。

IELTSは国家資格ですか?

IELTSは民間です。民間資格です。実施団体が独自の基準で認定しています。同じ分野に複数の団体が資格を出していることがあるため、どの団体のものかを確認してください。

区分は評価のされ方に影響します。求人票では区分より、実際に何ができるかで見られることが多い部類です。留学と移住の両方で使われる。話す試験が対面で行われる点がTOEFLとの違い。有効期限は2年。

標準的な学習期間で見たIELTSの位置

標準的な学習期間が分かっている104資格を小さい順に並べると、IELTS(6ヶ月)は下から52番目、全体の49%の位置にあります。中央値は約6ヶ月、いちばん小さいものが約1ヶ月、いちばん大きいものが約36ヶ月です。

水準 標準的な学習期間 該当
もっとも小さい 約1ヶ月 MOS
下から4分の1 約3ヶ月
中央値 約6ヶ月
IELTS 約6ヶ月 全体の49%の位置
上から4分の1 約8ヶ月
もっとも大きい 約36ヶ月 歯科衛生士

中間の帯に入ります。この帯は半年前後を見込む帯です。週あたりの学習量を先に決めておかないと、途中で計画が崩れやすい層です。

標準的な学習期間がすぐ隣にあるのはTOEFL iBT(6ヶ月)とHSK(6ヶ月)です。迷ったときはこの2つと並べると差が見えます。

IELTSを決める前に確認すること

あとから「聞いていない」となりやすい点を5つ並べました。上から順に確認してください。

確認すること 見るポイント
試験日程と申込期限 試験は月に複数回です。申込はおおむね試験の2〜3ヶ月前に締め切られます。複数回ある場合も、回ごとに締め切りが異なります。
合格後に登録が必要か 民間・公的資格でも、認定証の発行や更新に費用がかかることがあります。更新の有無を確認してください。
独学か講座か IELTSは独学でも対応できます。対応する講座があるため、費用と時間のどちらを優先するかで選んでください。
科目合格の持ち越し 複数科目の試験では、合格科目を持ち越せる制度があることがあります。あれば複数年に分ける計画が組めます。留学と移住の両方で使われる。話す試験が対面で行われる点がTOEFLとの違い。有効期限は2年。
受験地 試験地が限られる資格では、移動と宿泊の費用が上乗せになります。会場は実施団体の公表内容で確認してください。

IELTSで気をつけたいところと、その避け方

教材を増やしすぎる

不安から複数の教材に手を出すと、どれも中途半端になります。範囲は同じでも構成が違うため、切り替えのたびに時間を失います。

避け方:メイン教材を1冊に決め、足りない部分だけ別で補ってください。過去問だけは複数年分そろえます。

合格率だけで難易度を判断する

合格率は受験者層で変わります。受験資格が厳しい試験は、準備した人だけが受けるため合格率が高く出ます。逆に誰でも受けられる試験は低く出ます。

避け方:標準学習時間(約250時間)と出題範囲で見てください。IELTSの難易度は「スコア制」に分類しています。

受験資格を確認しないまま学習を始める

学歴や実務経験の要件があると、学習が仕上がっても受験できません。要件を満たすまでに年単位でかかる資格もあります。

避け方:学習を始める前に実施団体の受験案内を読み、要件を満たしているかを確認してください。

IELTSのページで使っている用語

用語 意味
受験資格 受験するために必要な学歴・実務経験・年齢などの条件。ないものは誰でも受験できる。
登録 試験合格後に名簿へ登録して初めて資格者として活動できる仕組み。登録料が別途かかる。
通信講座 教材と添削・質問対応がセットになった学習サービス。学習順序が決まっている点が独学との違い。

語学の8資格を1枚の表で見る

IELTSを含む語学の全8資格を、難易度・合格率・学習時間・種別・独学で並べました。標準学習時間の小さい順です。横並びにすると、IELTSがどのあたりに位置するのかが一目で分かります。

難易度 合格率 学習時間 種別 独学
TOEIC スコア制 スコア制 200時間 民間
HSK 級による 級による 200時間 民間
韓国語能力試験(TOPIK) 級による 級による 200時間 公的
TOEFL iBT スコア制 スコア制 250時間 民間
IELTS スコア制 スコア制 250時間 民間
英検準1級 やや難 15〜20% 400時間 公的
日本語教育能力検定 やや難 25〜30% 400時間 民間
全国通訳案内士 難関 10〜20% 600時間 国家

この表の読み方は2つあります。ひとつは縦に見ること。同じ列で上下を比べると、その項目がどれだけ振れるのかが分かります。もうひとつは横に見ること。IELTSの行だけを追うと、ある項目では上位でも別の項目では下位、という組み合わせが見えます。ひとつの数字だけで決めると、この組み合わせを見落とします。

数字で見たIELTSの位置

標準学習時間が分かっている110資格を並べて、IELTSがどこにあるのかを細かく出しました。順位だけでは「どれくらい離れているのか」が分かりません。散らばりまで見ると、その差が大きいのか小さいのかが判断できます。

見るもの 意味
IELTSの標準学習時間 約250時間 比べる基準になる数字
全体の平均 約452時間 極端な値に引っ張られる
全体の中央値 約200時間 実感に近いのはこちら
下から4分の1 約100時間 これ以下なら軽い部類
上から4分の1 約500時間 これ以上なら重い部類
上位1割の入口 約1,000時間 ここから先は例外的
散らばり(標準偏差) 約640時間 平均からどれだけ離れるのが普通か

IELTSは下から61番目(全体の53%)です。平均との差は約202時間で、散らばり1つ分を下回っています(-0.32)。全体の真ん中あたりで、標準的な水準です。

平均と中央値の差にも意味があります。ここでは平均約452時間に対して中央値約200時間で、平均のほうが高く出ています。一部の大きな値に引っ張られているので、平均を目安にすると実際より高く見積もることになります。

IELTSと水準が近い資格

分類をまたいで、標準学習時間がIELTS(約250時間)に近い資格を集めました。同じ分類のなかで比べるだけでは、その水準が全体のどのあたりなのかが見えません。違う分類の同じ水準を並べると、感覚がつかめます。

資格 分類 標準学習時間 特徴
介護福祉士 医療・福祉 約250時間 介護職の現場からのキャリアアップ資格として定番。資格手当がつく事業所が多い。
TOEFL iBT 語学 約250時間 英語圏の大学進学で使われる。読む・聞く・話す・書くの4技能を測る。
インテリアコーディネーター 住宅・建築 約300時間 1次学科・2次プレゼンテーション+論文。製図の練習量が2次の合否を決める。
日商簿記2級 会計 約300時間 ネット試験の導入で受験機会が大幅に増えた。経理・事務職の実務直結資格。
ケアマネジャー 医療・福祉 約300時間 合格率が年によって大きく振れる。受験要件が厳しいぶん有資格者の価値が高い。
管理業務主任者 不動産 約300時間 マンション管理会社に設置義務がある。宅建保有者は民法の下地がある分だけ有利。

同じ水準でも、分類が違えば中身は別物です。介護福祉士とIELTSは数字の上では近くても、医療・福祉と語学では前提が違います。数字が近いことは「置き換えられる」という意味ではありません。何を得るためにその数字を払うのかで判断してください。

IELTSより軽いもの・重いもの

IELTSを真ん中に置いて、標準学習時間が前後にある資格を並べました。いまの候補が重すぎると感じたら左の表へ、物足りなければ右の表へ移る、という探し方ができます。

IELTSより軽い5資格

資格 分類 標準学習時間 IELTSとの差
TOEFL iBT 語学 約250時間 同じ
介護福祉士 医療・福祉 約250時間 同じ
産業カウンセラー 心理 約200時間 −50時間
韓国語能力試験(TOPIK) 語学 約200時間 −50時間
HSK 語学 約200時間 −50時間

IELTSより重い5資格

資格 分類 標準学習時間 IELTSとの差
インテリアコーディネーター 住宅・建築 約300時間 +50時間
日商簿記2級 会計 約300時間 +50時間
ケアマネジャー 医療・福祉 約300時間 +50時間
管理業務主任者 不動産 約300時間 +50時間
第一種電気工事士 技術・設備 約300時間 +50時間

ひとつ隣に動かすと、標準学習時間は下側で同じ、上側で+50時間動きます。段階的に見ると、いまの選択がどれだけ思い切ったものなのかが分かります。

分類ごとの水準と、語学の位置

このサイトで扱っている18分類を、標準学習時間の中央値で並べました。IELTSが属する語学は7番目です。まずどの分類を見るべきかを決めると、そのあとの比較が短くて済みます。

分類 資格数 いちばん低い 中央 いちばん高い
法律・労務 4 約800時間 約3,000時間 約3,000時間
会計 6 約100時間 約800時間 約3,500時間
不動産 6 約200時間 約500時間 約2,500時間
労務・安全 3 約100時間 約500時間 約500時間
医療・福祉 15 約60時間 約400時間 約1,200時間
住宅・建築 7 約100時間 約300時間 約1,200時間
語学 8 約200時間 約250時間 約600時間
美容 6 約40時間 約200時間 約900時間
心理 5 約60時間 約200時間 約1,000時間
金融 4 約80時間 約150時間 約600時間
経営 3 約100時間 約150時間 約1,000時間
人材 3 約100時間 約150時間 約300時間
食・栄養 6 約40時間 約150時間 約500時間
教育・保育 3 約80時間 約100時間 約600時間
ペット 4 約60時間 約100時間 約200時間
IT・Web 13 約40時間 約100時間 約500時間
技術・設備 8 約60時間 約100時間 約1,000時間
ビジネス 6 約40時間 約100時間 約400時間

分類ごとに水準が違うのは、分野ごとに、覚える範囲の広さと、資格がないとできない業務があるかどうかが違うためです。分類をまたいで数字だけを比べても意味がありません。同じ分類のなかで比べたうえで、分類そのものを選び直せるかどうかを考えてください。

IELTSのデータを一項目ずつ読む

ページの先頭に出している基本情報を、一項目ずつ何を意味するのかまで書き下しました。表だけを見て分かった気になると、判断の材料を取り違えます。

難易度:スコア制

このサイトでは標準学習時間と合格率をもとに6段階で分けています。「スコア制」は、同じ分野のなかでどのあたりかを示す目安です。絶対的な難しさではありません。

合格率:スコア制

この資格は合否ではなく別の形で評価されるため、合格率という数字が公表されていません。難易度は学習時間と出題範囲で判断してください。

標準学習時間:約250時間

1日2時間なら125日、1日1時間なら250日です。この数字は「ゼロから始めて合格水準に届くまで」の目安で、関連する知識があれば短くなります。

学習期間:6ヶ月

標準学習時間を無理のないペースで割ったときの期間です。6ヶ月という数字は、週にどれだけ時間を出せるかで前後します。試験日から逆算して開始時期を決めてください。

試験:月に複数回

受験機会が複数あります。仕上がり具合を見てから受験回を選べるので、1回目を経験として使う進め方もできます。

種別:民間

民間の団体が独自の基準で認定しています。同じ分野に複数の団体が資格を出していることがあるため、どの団体のものかを確認してください。

独学の可否:可

市販の教材だけでも合格を狙えます。ただし学習の順序と進み具合は自分で管理することになります。

講座の有無:あり

対応する講座があります。費用をかけて時間を買うか、教材費だけに抑えるかの選択ができます。

語学のほかの資格を短く見る

IELTSと同じ語学にある資格を、標準学習時間の順にひとつずつ。IELTSが合わないと感じたときに、次にどれを見ればよいかの当たりがつきます。

TOEIC(約200時間)

合否ではなくスコアで評価される。昇進要件や採用条件に組み込む企業が多い。

IELTSとの差:標準学習時間で−50時間。

HSK(約200時間)

中国語の能力を測る国際的な試験。級が上がるほど求められる語彙数が増える。

IELTSとの差:標準学習時間で−50時間。

韓国語能力試験(TOPIK)(約200時間)

韓国政府が実施する。TOPIK IとIIに分かれ、得点で級が決まる。留学や就労で使われる。

IELTSとの差:標準学習時間で−50時間。

TOEFL iBT(約250時間)

英語圏の大学進学で使われる。読む・聞く・話す・書くの4技能を測る。スコアの有効期限は2年。

IELTSとの差:標準学習時間で同じ。

英検準1級(約400時間)

大学入試の優遇措置に使われるケースが増えている。二次試験の面接対策が要る。

IELTSとの差:標準学習時間で+150時間。

日本語教育能力検定(約400時間)

日本語教師を目指す層が受験する。国家資格化など制度の動向を追う必要がある。

IELTSとの差:標準学習時間で+150時間。

全国通訳案内士(約600時間)

語学に加えて日本地理・日本歴史・一般常識が問われる。インバウンド需要と連動する。

IELTSとの差:標準学習時間で+350時間。

IELTSの数字の出どころと、確かめ方

このページに出している数字は、110資格を18分類に整理したデータベースから引いています。IELTSだけを個別に調べて書いたものではなく、全110資格を同じ項目立てで揃えたうえで、そのなかの1件として出しています。だから順位も平均も、その場で計算した値になります。

この記事の数字 性質 確かめ方
IELTSの標準学習時間 公表値や一般に知られている水準の目安 実施団体が公表している受験案内と試験結果で確認できます
順位・中央値・四分位 このサイトのデータベース内での計算値 同じ分類のページを開くと、同じ母集団で計算した数字が出ます
比較表の他の資格 同じ形式で揃えた同一データベースの値 各資格の個別ページで、より詳しい内訳を確認できます
制度・要件の説明 公表されている制度の内容を整理したもの 受験資格・免除・登録の要件は、実施団体の公式発表が一次情報です

数字を扱うときに気をつけているのは3点です。①幅で示すこと。ひとつの値に丸めると、条件によって動く部分が見えなくなります。②平均と中央値を分けて出すこと。極端な値があるときは、平均だけを見ると実態からずれます。③単位と母集団をそろえること。単位の違うものを混ぜて順位をつけても意味がありません。

それでも、ここに書いてあるのは判断の材料であって、結論ではありません。実際の条件は時期と相手によって変わります。決める前に、必ず一次情報にあたってください。

IELTSにするかどうかの分かれ目

ここまでの数字を踏まえて、判断が分かれる点を3つに絞りました。どれかひとつでも「いいえ」なら、いったん止まって別の選択肢を見たほうが早いところです。

約250時間を出せるか

1日2時間なら125日、1日1時間なら250日です。平日1時間+土日3時間ずつなら週11時間で、約23週間かかります。まず週に何時間出せるかを決めてください。

「いいえ」なら:同じ語学のなかでより軽い資格から入るか、受験回を1つ後ろにずらして学習期間を延ばしてください。時間が足りないまま突っ込むと、直前期の負荷だけが跳ね上がります。

受験資格を満たしているか

IELTSは民間資格です。学歴・実務経験の要件があると、学習が仕上がっても受験できません。要件を満たすまでに年単位かかる資格もあります。

「いいえ」なら:実施団体の受験案内を先に読み、要件を満たすまでに何年かかるかを計算してください。その年数を織り込めないなら、要件のない資格に切り替える判断になります。

試験日から逆算できているか

試験は月に複数回です。受験機会が複数あるので、回ごとの締め切りを確認してください。

「いいえ」なら:先に受験日を決めて、そこから約250時間を割り付け直してください。開始時期が決まれば、いま始めるべきかどうかも決まります。

IELTSについて、さらに調べられていること

上で取り上げなかった質問のうち、検索されている数が多いものを5件足しました。

IELTSは独学で合格できますか?

IELTSは市販の教材だけでも合格を狙える資格です。標準学習時間は約250時間、難易度は「スコア制」に分類しています。IELTSは合否ではなくスコアで評価される試験のため、合格率という形の数字は示されていません。

独学で進める場合は、250時間をどう割り振るかを先に決めてください。1日2時間なら125日、1日1時間なら250日です。出題範囲が明確なので、テキストを一周してから過去問に移る進め方が合います。

働きながらIELTSを目指せますか?

約250時間を平日1時間+土日3時間ずつで積むと、週11時間で約23週間(5ヶ月)です。標準期間の6ヶ月とおおむね一致します。

短期で仕上げられる量です。まとまった休みを1回はさむと一気に進みます。試験は月に複数回です。

IELTSの試験は年に何回ありますか?

IELTSの試験は月に複数回です。受験機会が複数あるため、仕上がり具合を見てから受験回を決められます。1回目を経験として使う進め方もできます。

学習に必要なのは約250時間です。試験日から逆算し、1日2時間のペースなら5ヶ月前には始めておくと余裕があります。

IELTSを取れば仕事に困らなくなりますか?

資格そのものが仕事を保証するわけではありません。IELTSについて言えるのは、留学と移住の両方で使われる。話す試験が対面で行われる点がTOEFLとの違い。有効期限は2年。という点です。

判断材料として見るべきは、①その資格がないとできない業務があるか(業務独占)、②求人票で名称が指定されているか、③実務経験と組み合わせて評価されるか、の3点です。IELTSは民間のため、①には当てはまりません。③の組み合わせで見られることが多い部類です。

語学の資格ではどれがいちばん難しいですか?

語学に分類している8資格を標準学習時間の順に並べると、いちばん軽いのがTOEIC(約200時間)、いちばん重いのが全国通訳案内士(約600時間)です。

資格 学習時間 合格率 難易度
TOEIC 200時間 スコア制 スコア制
HSK 200時間 級による 級による
韓国語能力試験(TOPIK) 200時間 級による 級による
TOEFL iBT 250時間 スコア制 スコア制
IELTS 250時間 スコア制 スコア制
英検準1級 400時間 15〜20% やや難
日本語教育能力検定 400時間 25〜30% やや難
全国通訳案内士 600時間 10〜20% 難関

IELTSはこのなかで5番目です。学習時間と合格率は必ずしも一致しません。時間が短くても合格率が低い試験は、範囲は狭いが問われ方が厳しいということです。

IELTSまわりの言葉を、もう少し細かく

本文に出てくる言葉のうち、意味を取り違えると判断そのものが変わるものを選んで、定義だけでなく「なぜそれが問題になるのか」まで書きました。

独学

講座を使わず市販テキストなどで学習する方法。費用は抑えられるが進捗の管理は自分で行う。

IELTSの記事では、この言葉の意味によって「何を確認すべきか」が変わります。定義だけでなく、自分の場合に当てはまるかどうかまで確認してください。

合格率

受験者のうち合格した人の割合。年度ごとに上下するため、複数年の平均で見るのが確実。

受験者層で数字が動きます。誰でも受けられる試験は低く、要件が厳しい試験は高く出ます。

IELTSの受験要件

受験するために必要な学歴・実務経験・年齢などの条件。ないものは誰でも受験できる。

ここを確認せずに学習を始めると、仕上がっても受験できません。要件を満たすまでに年単位かかるものがあります。

※ 受験資格や試験制度は改定されることがあります。最新の情報は試験実施団体の公式サイトでご確認ください。