司法書士の難易度は?合格率・勉強時間・受験資格まとめ

司法書士の難易度と合格率を、試験の実施形態や必要な学習時間とあわせて整理しました。受験を検討している段階で、まず全体像を把握するための記事です。

司法書士の基本データ

資格の種類 国家
難易度 最難関
合格率 4〜5%
標準学習時間 約3,000時間
学習期間の目安 複数年
試験の実施 年1回
受験資格 なし
独学 可能
通信講座 あり

難易度をどう見るか

司法書士は最難関に位置づけられます。複数年計画での挑戦が一般的です。

合格率は4〜5%です。ただし合格率だけで難易度を判断するのは危険で、受験者層の性質を合わせて見る必要があります。受験資格に実務経験が課される試験は、そもそも受験者が絞り込まれているため合格率が高く出やすく、逆に誰でも受験できる試験は記念受験が混ざるぶん合格率が低く出ます。

合格率4%台。科目ごとに基準点があり、総合力と取りこぼしのなさが要求される。

必要な学習時間

一般的な目安は約3,000時間です。1日2時間なら約50ヶ月、1日3時間でも約34ヶ月かかります。仕事と両立するなら年単位の計画が現実的です。

学習期間の目安は複数年とされています。試験は年1回実施のため、逆算して学習開始時期を決めることになります。

司法書士の受験資格

司法書士に受験資格の制限はなく、誰でも受験できます。学歴・実務経験を問われないため、思い立った時点で学習を始められるのが利点です。

同じ分野の資格と比べると

法律・労務分野の4資格を学習時間で並べると、司法書士は3番目に位置します。もっとも軽いのは行政書士(約800時間)、もっとも重いのは弁理士(約3,000時間)です。同じ分野でもここまで幅があるため、まず自分が確保できる学習時間から逆算して候補を絞るのが現実的です。

受験のタイミング

司法書士は年1回のみの実施です。ここで落とすと次は1年後になるため、受験年度を決めたら逆算した計画が必須になります。学習期間の目安が複数年に及ぶため、受験年度そのものを複数年先に設定して逆算する必要があります。

費用の考え方

費用は「独学(教材費のみ)」か「通信講座」かで大きく変わります。独学ならテキストと過去問で済みますが、学習順序の設計と進捗管理を自分で背負うことになります。通信講座はその設計を買う選択です。学習時間の目安が約3,000時間である点を踏まえ、時間を金で買う価値があるかで判断してください。

取得後の仕事

登記・供託の申請代理、簡裁訴訟代理。

あわせて検討されやすい資格

学習時間が近い弁理士(約3,000時間)、社会保険労務士(約1,000時間)は、司法書士と並行または連続して狙われることがあります。出題範囲に重なりがある場合、2つ目以降の学習効率が上がります。

学習時間から逆算した計画

司法書士の標準的な学習時間は3,000時間です。週にどれだけ確保できるかで、必要な期間が変わります。

学習ペース 週あたり 必要な期間
平日1時間・休日3時間 11時間 約273週間(64か月)
平日2時間・休日5時間 20時間 約150週間(35か月)
1日3時間(短期集中) 21時間 約143週間(34か月)

一般的な学習期間は複数年とされています。試験は年1回実施されるため、次の試験日から逆算して開始時期を決めてください。標準時間はあくまで目安で、前提知識があれば短く、まったくの初学者であれば長くかかります。

法律・労務のなかでの位置づけ

法律・労務に分類される4資格を学習時間の短い順に並べると、司法書士は3番目です。

資格 学習時間 難易度 独学
行政書士 800時間 難関 可能
社会保険労務士 1,000時間 難関 可能
司法書士 3,000時間 最難関 可能
弁理士 3,000時間 最難関 可能

同じ分野の資格は出題範囲が重なることがあります。近い資格を続けて受けると、学習の蓄積を活かせます。

学習時間が近い資格

司法書士と同じくらいの学習時間で取得を目指せる資格です。分野をまたいで組み合わせると、応募できる求人の幅が広がります。

資格 分野 学習時間 難易度
税理士 会計 3,000時間 最難関
弁理士 法律・労務 3,000時間 最難関
公認会計士 会計 3,500時間 最難関
不動産鑑定士 不動産 2,500時間 難関

司法書士について誤解されやすいこと

「合格率が低い=自分には無理」ではない

司法書士の合格率は4〜5%です。合格率は受験者層によって変わります。受験要件のない資格は記念受験も含まれるため数字が下がり、実務経験が要件になっている資格は受験者の質が揃うため数字が上がります。合格率だけで難易度は測れません。

「標準学習時間どおりにやれば受かる」ではない

司法書士の標準は3,000時間とされていますが、これは平均的な前提知識を持つ人の目安です。関連する実務経験があれば短く、まったくの初学者であれば1.5倍前後を見ておくほうが現実的です。

「資格を取れば仕事が見つかる」とはかぎらない

資格は応募条件を満たすためのもので、採用の決め手になるとはかぎりません。求人票を先に見て、実際に求められている条件を確認してから学習を始めると、無駄がありません。

司法書士でよく出る質問

司法書士の合格率はどのくらいですか?

4〜5%です。ただし受験資格の有無によって受験者層が変わるため、合格率の数字だけで難易度を比較することはできません。

司法書士は独学でも合格できますか?

可能です。必要な学習時間は約3,000時間が目安で、1日2時間なら約50ヶ月、1日3時間でも約34ヶ月かかります。仕事と両立するなら年単位の計画が現実的です。

司法書士の試験はいつ実施されますか?

年1回です。機会が限られるため、受験年度を決めたうえで逆算した計画が必要です。

法律・労務の関連資格

司法書士について実際によく調べられていること

検索されている質問のうち、司法書士に関係するものを6件取り上げて、このページのデータで答えます。

司法書士は独学で合格できますか?

司法書士は市販の教材だけでも合格を狙える資格です。標準学習時間は約3,000時間、難易度は「最難関」に分類しています。合格率は4〜5%。

独学で進める場合は、3,000時間をどう割り振るかを先に決めてください。1日2時間なら1500日、1日1時間なら3000日です。合格率が低い試験なので、過去問を早い段階で解いて出題傾向をつかむほうが効率的です。

司法書士は履歴書に書けますか?

書けます。司法書士は国家の資格です。国家資格は評価の基準がはっきりしているため、資格欄に正式名称で記載してください。

書くときは取得年月と正式名称をそろえます。取得前の段階なら「司法書士 年1回受験予定」と書く方法もあります。応募先の業務と関係が薄い資格を並べすぎると焦点がぼやけるため、関係するものから順に並べてください。

司法書士の合格率が4〜5%なのはなぜですか?

司法書士の難易度は「最難関」、合格率は4〜5%です。合格率が低い試験は、出題範囲が広いか、相対評価で上位者だけが合格する仕組みになっていることが多いところです。

合格率4%台。科目ごとに基準点があり、総合力と取りこぼしのなさが要求される。なお合格率は年度ごとに上下します。1年分の数字ではなく、複数年の傾向で見てください。

司法書士を取れば仕事に困らなくなりますか?

資格そのものが仕事を保証するわけではありません。司法書士について言えるのは、合格率4%台。科目ごとに基準点があり、総合力と取りこぼしのなさが要求される。という点です。

判断材料として見るべきは、①その資格がないとできない業務があるか(業務独占)、②求人票で名称が指定されているか、③実務経験と組み合わせて評価されるか、の3点です。司法書士は国家のため、①②に当てはまる場面があります。

司法書士は何ヶ月くらいで取れますか?

標準的な学習期間は複数年、必要な学習時間は約3,000時間です。

1日あたりの学習時間 かかる日数 おおよその期間
1時間 3,000日 約100ヶ月
2時間 1,500日 約50ヶ月
3時間 1,000日 約33ヶ月

試験は年1回のため、日程から逆算して開始時期を決めてください。受験機会が年に一度なので、間に合わないと次は1年後になります。余裕をもった計画が要ります。

働きながら司法書士を目指せますか?

約3,000時間を平日1時間+土日3時間ずつで積むと、週11時間で約273週間(63ヶ月)です。標準期間の複数年とおおむね一致します。

学習量が大きいため、繁忙期をまたぐ前提で計画を立ててください。週あたりの時間を確保できない月が続くと、直前期の負荷が跳ね上がります。試験は年1回です。

標準学習時間で見た司法書士の位置

標準学習時間が分かっている110資格を小さい順に並べると、司法書士(約3,000時間)は下から107番目、全体の96%の位置にあります。中央値は約200時間、いちばん小さいものが約40時間、いちばん大きいものが約3,500時間です。

水準 標準学習時間 該当
もっとも小さい 約40時間 MOS
下から4分の1 約100時間
中央値 約200時間
上から4分の1 約500時間
司法書士 約3,000時間 全体の96%の位置
もっとも大きい 約3,500時間 公認会計士

上位4分の1に入ります。この帯は1年以上を見込む帯です。受験そのものより、学習を継続する仕組みづくりのほうが難所になります。

標準学習時間がすぐ隣にあるのは税理士(約3,000時間)と弁理士(約3,000時間)です。迷ったときはこの2つと並べると差が見えます。

司法書士を決める前に確認すること

あとから「聞いていない」となりやすい点を5つ並べました。上から順に確認してください。

確認すること 見るポイント
受験資格 司法書士は国家資格です。学歴・実務経験の要件がないかを、実施団体の受験案内で必ず確認してください。要件を満たすまでに年単位でかかることがあります。
独学か講座か 司法書士は独学でも対応できます。対応する講座があるため、費用と時間のどちらを優先するかで選んでください。
受験地 試験地が限られる資格では、移動と宿泊の費用が上乗せになります。会場は実施団体の公表内容で確認してください。
試験日程と申込期限 試験は年1回です。申込はおおむね試験の2〜3ヶ月前に締め切られます。逃すと次は1年後です。
学習時間を確保できるか 約3,000時間が必要です。1日2時間なら1500日。週あたり何時間出せるかを先に決めてください。

司法書士でつまずきやすいところと、その避け方

テキストを一周してから過去問に入る

範囲を全部覚えてから問題に移ろうとすると、最初のほうを忘れた状態で終盤に着きます。約3,000時間の学習では、後半ほど前半の記憶が薄れます。

避け方:1章ごとにその章の過去問を解いてください。問われ方を早く知るほど、覚える範囲を絞れます。

受験資格を確認しないまま学習を始める

学歴や実務経験の要件があると、学習が仕上がっても受験できません。要件を満たすまでに年単位でかかる資格もあります。

避け方:学習を始める前に実施団体の受験案内を読み、要件を満たしているかを確認してください。

教材を増やしすぎる

不安から複数の教材に手を出すと、どれも中途半端になります。範囲は同じでも構成が違うため、切り替えのたびに時間を失います。

避け方:メイン教材を1冊に決め、足りない部分だけ別で補ってください。過去問だけは複数年分そろえます。

司法書士を調べるときに出てくる言葉

用語 意味
合格率 受験者のうち合格した人の割合。年度ごとに上下するため、複数年の平均で見るのが確実。
通信講座 教材と添削・質問対応がセットになった学習サービス。学習順序が決まっている点が独学との違い。
受験資格 受験するために必要な学歴・実務経験・年齢などの条件。ないものは誰でも受験できる。

法律・労務の4資格を1枚の表で見る

司法書士を含む法律・労務の全4資格を、難易度・合格率・学習時間・種別・独学で並べました。標準学習時間の小さい順です。横並びにすると、司法書士がどのあたりに位置するのかが一目で分かります。

難易度 合格率 学習時間 種別 独学
行政書士 難関 10〜13% 800時間 国家
社会保険労務士 難関 6〜7% 1,000時間 国家
司法書士 最難関 4〜5% 3,000時間 国家
弁理士 最難関 6〜7% 3,000時間 国家

この表の読み方は2つあります。ひとつは縦に見ること。同じ列で上下を比べると、その項目がどれだけ振れるのかが分かります。もうひとつは横に見ること。司法書士の行だけを追うと、ある項目では上位でも別の項目では下位、という組み合わせが見えます。ひとつの数字だけで決めると、この組み合わせを見落とします。

数字で見た司法書士の位置

標準学習時間が分かっている110資格を並べて、司法書士がどこにあるのかを細かく出しました。順位だけでは「どれくらい離れているのか」が分かりません。散らばりまで見ると、その差が大きいのか小さいのかが判断できます。

見るもの 意味
司法書士の標準学習時間 約3,000時間 比べる基準になる数字
全体の平均 約452時間 極端な値に引っ張られる
全体の中央値 約200時間 実感に近いのはこちら
下から4分の1 約100時間 これ以下なら軽い部類
上から4分の1 約500時間 これ以上なら重い部類
上位1割の入口 約1,000時間 ここから先は例外的
散らばり(標準偏差) 約640時間 平均からどれだけ離れるのが普通か

司法書士は下から108番目(全体の96%)です。平均との差は約2,548時間で、散らばり1つ分を超えています(+3.98)。この水準は全体から見て極端です。同じ感覚で他と比べると判断を誤ります。

平均と中央値の差にも意味があります。ここでは平均約452時間に対して中央値約200時間で、平均のほうが高く出ています。一部の大きな値に引っ張られているので、平均を目安にすると実際より高く見積もることになります。

司法書士と水準が近い資格

分類をまたいで、標準学習時間が司法書士(約3,000時間)に近い資格を集めました。同じ分類のなかで比べるだけでは、その水準が全体のどのあたりなのかが見えません。違う分類の同じ水準を並べると、感覚がつかめます。

資格 分類 標準学習時間 特徴
税理士 会計 約3,000時間 5科目合格制で科目合格が一生有効。働きながら複数年かけて狙う設計が一般的。
弁理士 法律・労務 約3,000時間 理工系のバックグラウンドを持つ受験者が多い。短答・論文・口述の3段階。
公認会計士 会計 約3,500時間 短答式と論文式の2段階。受験資格がない反面、専念受験と予備校利用がほぼ前提になる。
不動産鑑定士 不動産 約2,500時間 短答式と論文式の二段階に加え、合格後に実務修習がある。不動産系では最難関の部類。
看護師 医療・福祉 約1,200時間 受験には看護師養成課程(3年以上)の修了が要る。合格率は高いが、
一級建築士 住宅・建築 約1,200時間 学科と設計製図の二段階。受験資格は学歴と実務経験で決まる。設計製図は独学がとくに難しい。

同じ水準でも、分類が違えば中身は別物です。税理士と司法書士は数字の上では近くても、会計と法律・労務では前提が違います。数字が近いことは「置き換えられる」という意味ではありません。何を得るためにその数字を払うのかで判断してください。

司法書士より軽いもの・重いもの

司法書士を真ん中に置いて、標準学習時間が前後にある資格を並べました。いまの候補が重すぎると感じたら左の表へ、物足りなければ右の表へ移る、という探し方ができます。

司法書士より軽い5資格

資格 分類 標準学習時間 司法書士との差
税理士 会計 約3,000時間 同じ
不動産鑑定士 不動産 約2,500時間 −500時間
一級建築士 住宅・建築 約1,200時間 −1,800時間
看護師 医療・福祉 約1,200時間 −1,800時間
作業療法士 医療・福祉 約1,000時間 −2,000時間

司法書士より重い2資格

資格 分類 標準学習時間 司法書士との差
弁理士 法律・労務 約3,000時間 同じ
公認会計士 会計 約3,500時間 +500時間

ひとつ隣に動かすと、標準学習時間は下側で同じ、上側で同じ動きます。段階的に見ると、いまの選択がどれだけ思い切ったものなのかが分かります。

分類ごとの水準と、法律・労務の位置

このサイトで扱っている18分類を、標準学習時間の中央値で並べました。司法書士が属する法律・労務は1番目です。まずどの分類を見るべきかを決めると、そのあとの比較が短くて済みます。

分類 資格数 いちばん低い 中央 いちばん高い
法律・労務 4 約800時間 約3,000時間 約3,000時間
会計 6 約100時間 約800時間 約3,500時間
不動産 6 約200時間 約500時間 約2,500時間
労務・安全 3 約100時間 約500時間 約500時間
医療・福祉 15 約60時間 約400時間 約1,200時間
住宅・建築 7 約100時間 約300時間 約1,200時間
語学 8 約200時間 約250時間 約600時間
美容 6 約40時間 約200時間 約900時間
心理 5 約60時間 約200時間 約1,000時間
金融 4 約80時間 約150時間 約600時間
経営 3 約100時間 約150時間 約1,000時間
人材 3 約100時間 約150時間 約300時間
食・栄養 6 約40時間 約150時間 約500時間
教育・保育 3 約80時間 約100時間 約600時間
ペット 4 約60時間 約100時間 約200時間
IT・Web 13 約40時間 約100時間 約500時間
技術・設備 8 約60時間 約100時間 約1,000時間
ビジネス 6 約40時間 約100時間 約400時間

分類ごとに水準が違うのは、分野ごとに、覚える範囲の広さと、資格がないとできない業務があるかどうかが違うためです。分類をまたいで数字だけを比べても意味がありません。同じ分類のなかで比べたうえで、分類そのものを選び直せるかどうかを考えてください。

司法書士のデータを一項目ずつ読む

ページの先頭に出している基本情報を、一項目ずつ何を意味するのかまで書き下しました。表だけを見て分かった気になると、判断の材料を取り違えます。

難易度:最難関

このサイトでは標準学習時間と合格率をもとに6段階で分けています。「最難関」は、同じ分野のなかでどのあたりかを示す目安です。絶対的な難しさではありません。

合格率:4〜5%

合格率は受験者層で動きます。受験資格が厳しい試験は準備した人だけが受けるため高く出て、誰でも受けられる試験は低く出ます。年度ごとの上下も大きいので、1年分の数字で判断しないでください。

標準学習時間:約3,000時間

1日2時間なら1500日、1日1時間なら3000日です。この数字は「ゼロから始めて合格水準に届くまで」の目安で、関連する知識があれば短くなります。

学習期間:複数年

標準学習時間を無理のないペースで割ったときの期間です。複数年という数字は、週にどれだけ時間を出せるかで前後します。試験日から逆算して開始時期を決めてください。

試験:年1回

年に一度しかありません。申込期限を逃すと次は1年後です。願書の受付はおおむね試験の2〜3ヶ月前に締め切られます。

種別:国家

法令にもとづく資格です。合格後に名簿への登録を求められるものがあり、登録料や年会費が別にかかることがあります。

独学の可否:可

市販の教材だけでも合格を狙えます。ただし学習の順序と進み具合は自分で管理することになります。

講座の有無:あり

対応する講座があります。費用をかけて時間を買うか、教材費だけに抑えるかの選択ができます。

法律・労務のほかの資格を短く見る

司法書士と同じ法律・労務にある資格を、標準学習時間の順にひとつずつ。司法書士が合わないと感じたときに、次にどれを見ればよいかの当たりがつきます。

行政書士(約800時間)

法令科目+一般知識。記述式があり部分点の取り方が合否を分ける。

司法書士との差:標準学習時間で−2,200時間。

社会保険労務士(約1,000時間)

合格率6%台の難関。科目別足切りがあり全科目を均等に仕上げる必要がある。

司法書士との差:標準学習時間で−2,000時間。

弁理士(約3,000時間)

理工系のバックグラウンドを持つ受験者が多い。短答・論文・口述の3段階。

司法書士との差:標準学習時間で同じ。

司法書士の数字を自分で確かめる方法

このページに出している数字は、110資格を18分類に整理したデータベースから引いています。司法書士だけを個別に調べて書いたものではなく、全110資格を同じ項目立てで揃えたうえで、そのなかの1件として出しています。だから順位も平均も、その場で計算した値になります。

この記事の数字 性質 確かめ方
司法書士の標準学習時間 公表値や一般に知られている水準の目安 実施団体が公表している受験案内と試験結果で確認できます
順位・中央値・四分位 このサイトのデータベース内での計算値 同じ分類のページを開くと、同じ母集団で計算した数字が出ます
比較表の他の資格 同じ形式で揃えた同一データベースの値 各資格の個別ページで、より詳しい内訳を確認できます
制度・要件の説明 公表されている制度の内容を整理したもの 受験資格・免除・登録の要件は、実施団体の公式発表が一次情報です

数字を扱うときに気をつけているのは3点です。①幅で示すこと。ひとつの値に丸めると、条件によって動く部分が見えなくなります。②平均と中央値を分けて出すこと。極端な値があるときは、平均だけを見ると実態からずれます。③単位と母集団をそろえること。単位の違うものを混ぜて順位をつけても意味がありません。

それでも、ここに書いてあるのは判断の材料であって、結論ではありません。実際の条件は時期と相手によって変わります。決める前に、必ず一次情報にあたってください。

司法書士にするかどうかの分かれ目

ここまでの数字を踏まえて、判断が分かれる点を3つに絞りました。どれかひとつでも「いいえ」なら、いったん止まって別の選択肢を見たほうが早いところです。

約3,000時間を出せるか

1日2時間なら1500日、1日1時間なら3000日です。平日1時間+土日3時間ずつなら週11時間で、約273週間かかります。まず週に何時間出せるかを決めてください。

「いいえ」なら:同じ法律・労務のなかでより軽い資格から入るか、受験回を1つ後ろにずらして学習期間を延ばしてください。時間が足りないまま突っ込むと、直前期の負荷だけが跳ね上がります。

受験資格を満たしているか

司法書士は国家資格です。学歴・実務経験の要件があると、学習が仕上がっても受験できません。要件を満たすまでに年単位かかる資格もあります。

「いいえ」なら:実施団体の受験案内を先に読み、要件を満たすまでに何年かかるかを計算してください。その年数を織り込めないなら、要件のない資格に切り替える判断になります。

試験日から逆算できているか

試験は年1回です。年に一度しかないため、申込期限を逃すと次は1年後です。

「いいえ」なら:先に受験日を決めて、そこから約3,000時間を割り付け直してください。開始時期が決まれば、いま始めるべきかどうかも決まります。

司法書士について、さらに調べられていること

上で取り上げなかった質問のうち、検索されている数が多いものを6件足しました。

40代・50代から司法書士を目指すのは遅いですか?

司法書士に年齢の制限はありません。判断材料になるのは、学習に必要な約3,000時間を確保できるかどうかです。1日1.5時間なら2000日、およそ67ヶ月かかります。

司法書士は学習時間が上位4%に入る重い部類です。時間を確保しにくい状況なら、同じ法律・労務分野でより軽い資格から入る進め方もあります。

司法書士は国家資格ですか?

司法書士は国家です。国家資格は法令にもとづいて実施され、合格後に登録を求められるものもあります。

区分は評価のされ方に影響します。求人票で名称が指定されることがあります。合格率4%台。科目ごとに基準点があり、総合力と取りこぼしのなさが要求される。

司法書士の試験は年に何回ありますか?

司法書士の試験は年1回です。年に一度しかないため、申込期限を逃すと次は翌年になります。願書の受付期間はおおむね試験の2〜3ヶ月前です。

学習に必要なのは約3,000時間です。試験日から逆算し、1日20時間のペースなら5ヶ月前には始めておくと余裕があります。

司法書士は通信講座を使ったほうがいいですか?

司法書士は講座と独学のどちらでも対応できます。判断は、学習時間の約3,000時間を自分で組み立てられるかどうかで決めてください。

選ぶ基準 独学が向く 講座が向く
学習順序 自分でテキストを選び、順序を決められる 何から手をつけるかで迷いたくない
質問対応 調べれば解決できる、または周囲に聞ける つまずいたときに聞ける相手がほしい
期間 複数年を自力で管理できる 締め切りがあるほうが進む
費用 教材費のみに抑えたい 時間を買う前提で費用をかけられる

合格率は4〜5%。合格率が低い試験ほど、独学では出題傾向の把握に時間を取られやすいところです。

法律・労務の資格ではどれがいちばん難しいですか?

法律・労務に分類している4資格を標準学習時間の順に並べると、いちばん軽いのが行政書士(約800時間)、いちばん重いのが弁理士(約3,000時間)です。

資格 学習時間 合格率 難易度
行政書士 800時間 10〜13% 難関
社会保険労務士 1,000時間 6〜7% 難関
司法書士 3,000時間 4〜5% 最難関
弁理士 3,000時間 6〜7% 最難関

司法書士はこのなかで3番目です。学習時間と合格率は必ずしも一致しません。時間が短くても合格率が低い試験は、範囲は狭いが問われ方が厳しいということです。

司法書士の前に取っておくとよい資格はありますか?

同じ物差しで見て、司法書士(約3,000時間)よりひとつ手前にあるのが税理士(約3,000時間・会計)です。

分野は違いますが、学習の進め方そのものに慣れる目的では使えます。まず3,000時間規模で一度合格を経験しておくと、3,000時間の計画が立てやすくなります。

司法書士の用語を、もう一歩詳しく

本文に出てくる言葉のうち、意味を取り違えると判断そのものが変わるものを選んで、定義だけでなく「なぜそれが問題になるのか」まで書きました。

司法書士を受けられる人

受験するために必要な学歴・実務経験・年齢などの条件。ないものは誰でも受験できる。

ここを確認せずに学習を始めると、仕上がっても受験できません。要件を満たすまでに年単位かかるものがあります。

実務経験

定められた業務に一定期間従事した経歴。受験資格や登録要件として求められることがある。

司法書士の記事では、この言葉の意味によって「何を確認すべきか」が変わります。定義だけでなく、自分の場合に当てはまるかどうかまで確認してください。

通信講座

教材と添削・質問対応がセットになった学習サービス。学習順序が決まっている点が独学との違い。

司法書士の記事では、この言葉の意味によって「何を確認すべきか」が変わります。定義だけでなく、自分の場合に当てはまるかどうかまで確認してください。

※ 合格率・試験日程・受験資格は変更されることがあります。受験の際は必ず試験実施団体の公式情報をご確認ください。