会計分野の資格を、難易度・合格率・必要な学習時間で横並びに比較できるようまとめました。19件を掲載しています。
会計の資格一覧
| 資格名 | 難易度 | 合格率 | 学習時間 | 種別 |
|---|---|---|---|---|
| 税理士 | 最難関 | 科目別15〜20% | 3,000時間 | 国家 |
| 公認会計士 | 最難関 | 7〜10% | 3,500時間 | 国家 |
| 日商簿記3級 | やや易 | 40〜50% | 100時間 | 公的 |
| 日商簿記2級 | 普通 | 15〜30% | 300時間 | 公的 |
| 日商簿記1級 | 難関 | 10%前後 | 800時間 | 公的 |
| 建設業経理士2級 | やや易 | 40〜50% | 120時間 | 公的 |
| 日商簿記初級 | 易 | 50〜60% | 30時間 | 公的 |
| 全経簿記3級 | 易 | 60〜70% | 60時間 | 公的 |
| 全経簿記2級 | 普 | 50〜60% | 120時間 | 公的 |
| 全経簿記1級 | 普 | 30〜40% | 250時間 | 公的 |
| 全経簿記上級 | 鬼 | 13〜18% | 700時間 | 公的 |
| 全商簿記1級 | 普 | 40〜50% | 150時間 | 民間 |
| 建設業経理士1級 | 難 | 20〜30% | 400時間 | 民間 |
| 建設業経理事務士3級 | 易 | 60〜70% | 60時間 | 民間 |
| 給与計算実務能力検定2級 | 易 | 70〜80% | 60時間 | 民間 |
| 給与計算実務能力検定1級 | 普 | 50〜60% | 120時間 | 民間 |
| FASS検定 | 普 | スコア制 | 100時間 | 民間 |
| 経理・財務スキル検定 | 普 | スコア制 | 100時間 | 民間 |
| ビジネス・キャリア検定(経理・財務) | 普 | 50〜60% | 100時間 | 公的 |
選び方の考え方
同じ分野の資格でも、受験資格の有無で取りかかれるタイミングが変わります。実務経験が必要な資格は「いま受けられるか」を先に確認してください。
学習時間は難易度とおおむね比例しますが、独学の可否は別の軸です。養成課程や指定講習が要件になっている資格は、費用と期間の見積もりが独学中心の資格とは大きく異なります。
会計の学習時間はどう分布しているか
会計に含まれる19資格を学習時間で並べると、下は30時間、上は3,500時間、中央は120時間です。上下で117倍以上の開きがあり、どの層を選ぶかで負担が大きく変わります。
| 層 | 該当する資格 | 件数 |
|---|---|---|
| 負担の軽い層 | 日商簿記2級、日商簿記3級、日商簿記1級、建設業経理士2級、日商簿記初級、全経簿記3級、全経簿記2級、全経簿記1級、全経簿記上級、全商簿記1級、建設業経理士1級、建設業経理事務士3級、給与計算実務能力検定2級、給与計算実務能力検定1級、FASS検定、経理・財務スキル検定、ビジネス・キャリア検定(経理・財務) | 17 |
| 負担の重い層 | 税理士、公認会計士 | 2 |
まず自分がどの層で考えるのかを決めてから、その層のなかで中身を比べると絞り込みやすくなります。層をまたいで迷い続けると、判断に時間がかかります。
会計の19資格をひとつずつ
日商簿記初級
難易度易/合格率50〜60%/約30時間。簿記3級の前段階。用語と仕組みだけを短時間で確認できる。
全経簿記3級
難易度易/合格率60〜70%/約60時間。日商より出題範囲が絞られており、簿記の入門として受けやすい。
建設業経理事務士3級
難易度易/合格率60〜70%/約60時間。建設業特有の勘定科目を扱う。2級の前段階。
給与計算実務能力検定2級
難易度易/合格率70〜80%/約60時間。給与計算の実務に直結する。社労士の前段階としても使われる。
日商簿記3級
難易度やや易/合格率40〜50%/約100時間。ネット試験の導入で通年受験が可能に。学習開始のハードルが大きく下がった。
FASS検定
難易度普/合格率スコア制/約100時間。合否ではなくスコアで実務力を測る。企業の人材評価に使われる。
経理・財務スキル検定
難易度普/合格率スコア制/約100時間。資産・決算・税務・資金の4分野をスコアで示す。
ビジネス・キャリア検定(経理・財務)
難易度普/合格率50〜60%/約100時間。—
建設業経理士2級
難易度やや易/合格率40〜50%/約120時間。建設業に特化した簿記。日商簿記2級より範囲は狭い。経営事項審査の評価対象になる。
全経簿記2級
難易度普/合格率50〜60%/約120時間。商業簿記と工業簿記に分かれている。日商2級より合格率が高い。
給与計算実務能力検定1級
難易度普/合格率50〜60%/約120時間。年末調整や社会保険の実務まで扱う。
全商簿記1級
難易度普/合格率40〜50%/約150時間。商業高校で受験されることが多い。会計と原価計算に分かれる。
全経簿記1級
難易度普/合格率30〜40%/約250時間。日商2級と同程度と言われる。科目合格制がある。
日商簿記2級
難易度普通/合格率15〜30%/約300時間。ネット試験の導入で受験機会が大幅に増えた。経理・事務職の実務直結資格。
建設業経理士1級
難易度難/合格率20〜30%/約400時間。公共工事の入札に関わる経営事項審査で加点対象になる。
全経簿記上級
難易度鬼/合格率13〜18%/約700時間。合格すると税理士試験の受験資格が得られる。日商1級と並ぶ位置づけ。
日商簿記1級
難易度難関/合格率10%前後/約800時間。合格すると税理士試験の受験資格が得られる。原価計算・会計学まで範囲が広がる。
税理士
難易度最難関/合格率科目別15〜20%/約3,000時間。5科目合格制で科目合格が一生有効。働きながら複数年かけて狙う設計が一般的。
公認会計士
難易度最難関/合格率7〜10%/約3,500時間。短答式と論文式の2段階。受験資格がない反面、専念受験と予備校利用がほぼ前提になる。
会計でよくある誤解
「会計なら資格を取れば就職できる」とはかぎらない
資格は応募条件を満たすためのものです。会計事務所・企業の経理部門・監査法人の求人票を先に見て、実際に何が求められているかを確認してから学習を始めると、遠回りになりません。経理の実務では簿記が基準として扱われます。独立開業に直結する資格もあります。
「難易度が高い資格ほど価値がある」ではない
取得にかかる時間と、それによって開く選択肢は必ずしも比例しません。会計分野では、短期間で取れる資格が実務で重宝されることもあります。目的から逆算して選んでください。
「合格率の数字だけで難易度は比べられない」
受験資格のない資格は記念受験が含まれるため合格率が下がり、実務経験が要件の資格は受験者層が揃うため上がります。同じ数字でも意味が違います。
会計で負担を抑える方法
教育訓練給付制度を確認する
通信講座・予備校の一部は厚生労働省の指定講座です。対象であれば受講費用の20〜70%が支給されます。雇用保険の加入期間などの要件があるため、受講前にハローワークで確認してください。
独学で行けるかを先に判断する
テキストと過去問が市販されている資格なら、独学の初期費用は1〜2万円で収まります。会計分野で独学が難しいのは、養成課程の修了や実務経験が受験要件になっている資格です。
勤務先の資格取得支援を使う
会計事務所・企業の経理部門・監査法人では、業務に必要な資格の受験料や講座費用を会社が負担する制度を設けていることがあります。就業中の方は人事に確認してみてください。
受験のタイミングを合わせる
年1回しか実施されない試験は、落ちると次まで1年空きます。試験日から逆算して学習期間を確保できるかを先に見てください。
地域や条件で変わるところ
会計分野の資格が活かせる主な職場は会計事務所・企業の経理部門・監査法人です。経理の実務では簿記が基準として扱われます。独立開業に直結する資格もあります。
相談できる窓口
| 相談先 | 相談できること |
|---|---|
| 試験実施団体 | 受験資格、日程、出願方法、受験料について |
| ハローワーク | 教育訓練給付制度の対象講座と支給要件について |
| 求人サイト・転職エージェント | 会計分野で実際に求められている資格と経験の確認 |
| 講座の資料請求 | カリキュラム、費用、標準的な学習期間の比較 |
※ 各資格の詳細は試験実施団体の公式情報をご確認ください。