『鍼灸』より : 鍼灸(しんきゅう)とは、身体の特定の部位に鍼や灸を用いて皮膚または経絡に刺激を与えることで、病気を直す伝統中国医学 東洋医学の治療法をいう。日本において鍼灸を業として行う場合は『はり師』『きゅう師』(それぞれ単独免許)が必要である。
なお、鍼は必ずしも人体内に刺すものではなく、皮膚をこするだけのものや押すだけのものも存在する。
鍼灸の発生起源は詳しくは分かっていないが、戦国時代 (中国) 戦国時代には灸はすでに用いられていた。馬王堆から発見された医書は、灸に基づいており、鍼による治療法はない。一方、現存最古の医書『黄帝内経』では鍼治療にもとづいて書かれており、前漢中期頃に灸から鍼への理論的確立がなされたと考えられる。『黄帝内経』の『素問』の異法方宜論(12)では鍼灸、按摩の起源が記されているが真偽の程は定かではない。鍼灸の初期は疼痛部に対する処置であったが、陰陽五行思想と融合し、また経絡学説や臓象学などと結びつき、経穴に対して施術を行う形になっていった。